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朝日新聞柏支局長のコラム

過去の話題一覧

元気をくれた言葉

 ひんぱんに耳にして、自分でも使う流行語。中には、授賞して初めて知ったものも。「ユーキャン新語・流行語大賞」の歴史をノミネートなどを含めてふりかえってみると、自分が一番使ったのは「アッシーくん」(見返りを求めず車で送り迎えだけをする人、1990年)か。実体験はないのに、学生同士の雑談で盛り上がっていた。
 寝癖を直すために「朝シャン」(朝のシャンプー、1987年)は以前は毎日だった。「クールビズ」(2005年)はいまも実行している。深い思いを意味する「萌(も)え~」(2005年)を大学生から教えてもらった時は、どうやって使うのだろうと驚いた。「JR」(1987年)「バブル経済」(1990年)は日常的に使う。
 今年の年間大賞には、大リーグ・エンゼルスで活躍し、アメリカン・リーグの最優秀選手(MVP)に選ばれた大谷翔平選手に関する「リアル二刀流/ショータイム」が選ばれた。投打で活躍し、実況アナウンサーは「イッツ、ショー(翔) タイム!」と叫んだ。大谷選手の話題にふれない日はなかったのでは。そう思うほどの活躍ぶりだった。
 コロナ禍で明るい話題が少ないと感じる中、大谷選手の活躍を知るたびに、元気をもらえた気がした。流行語には、人を笑顔にさせる力もあるのだと知った1年だった。

朝日新聞柏支局長 石原剛文

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