奥山恵さんおススメの本
児童書店店主・「日本児童文学」編集長奥山恵さんオススメの
今月の3冊
『たいこ』樋勝朋巳 文・絵/福音館書店
ひとつのたいこに犬や子どもやかえるが集まってきては、トン、ポコ、ペタ、ボンと鳴らします。調子にのってだんだん大きな音でたたいていると、「ガオー」「うるさいぞー」と怪獣みたいなワニが乱入!! でも、結局そのワニも……? 音とリズムで思わず笑顔になる絵本。(幼年から)
『はじまりの日』ボブ・ディラン 作/ポール・ロジャース 絵 アーサー・ビナード 訳/岩崎書店
ノーベル文学賞も受賞したボブ・ディランの名曲「for ever young」の翻訳絵本。曲に合わせてめくりながら、すてきな日本語訳を楽しむことができます。絵の中に描きこまれたボブ・ディランの子ども時代のアメリカを伝えるさまざまな風物を発見するのも楽しい。(小学校中学年から)
『これからの男の子たちへ』太田啓子 著/大月書店
弁護士で2人の息子を育てる著者による「男の子むけ」、ジェンダー平等を知る本。日常の中のジェンダーバイアスや無知が生みだす「男らしさ」の呪いを解き、セクハラ・性暴力加害者にならない生き方をわかりやすい言葉で記した一冊。男の子の周囲にいる大人もぜひ。(中学生から)