奥山恵さんおススメの本

過去の話題一覧

児童書店店主・「日本児童文学」編集長奥山恵さんオススメの
今月の3冊

『とくべつないちにち』 イヴォンヌ・ヤハテンベルフ 作/野坂悦子 訳/講談社
 今日はアルノが初めて学校に行く日。見慣れないいろいろな子どもがいて、工作や体操もいまひとつなじめません。みんなが怖がるオオカミのお面をつけたときだけ、楽しくなってくるのですが……。知らない場所に自分らしく参加していくとは? 静かに問いかけるオランダの絵本。(幼年から)


『ポケット詩集』田中和雄 編/童話屋
 宮沢賢治「雨ニモマケズ」から茨木のり子「自分の感受性くらい」まで、現代詩の名作を33編収めた詩集。栗原貞子「生ましめんかな(原子爆弾秘話)」といった重厚な詩や、井上ひさし「なのだソング」といったユーモラスな詩も。ポケットから出して、時々めくりたくなる一冊。(小学校中学年から)


『願いごとの樹』キャサリン・アップルゲイト 作 チャールズ・サントソ 絵/偕成社
 語り手は古いレッドオークの木。たくさんの動物たちを住まわせ、人々が集まり、コミュニティの象徴でもあったその木陰に、イスラム系の家族が引っ越してくると、木に「去レ」という言葉が刻まれます。差別の火種となってしまった木をめぐる、アメリカの社会派ファンタジー。(小学校高学年から)

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