れすか句会

過去の話題一覧

主題「石」


主席 石炭を運びし鉄路夏の草
(流山市)永田球美子

次席 緑陰で路傍の石を読みにけり
(流山市)角田 勇

三席 石鹼玉幼の夢は一心に
(松戸市)飯島 昭子


【選評】
   主席の句は戦争の最中、軍需の炭鉱では被差別の労働者が過重労働を強いられた。毎年、夏に浮上する歴史への「鉄路」で、過去の悲惨な歴史を浮き彫りにした。次席の句は官憲を恐れ中断された山本有三の小説を再確認するように「緑陰」のもとで読んだ。三席の句は「石」という語が纏うイメージの重さを払拭して「石鹸玉」という語の斡旋で、全く相反する世界を表した。どの句も言葉の斡旋に独自の工夫とリアリティーを持っていよう。
 

【募集】
  8月の主題「鉄道」。「時間を切符で売る埋没した地下鉄 東川 紀志男」7月27日㈫必着。投句は葉書一枚につき3句まで(未発表作品に限る)。〒277―0852 柏市旭町1―4―19―3F「れすか句会」係へ。ベスト3の作品に賞品進呈。

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