2021年8月の話題

過去の話題一覧

野田市コウノトリ2羽 野田の空へ

施設周辺を優雅に旋回する「リン」=8月11日午後3時53分、野田市

 国の特別天然記念物コウノトリの野生復帰に取り組む野田市は8月11日、同市三ツ堀の飼育施設「こうのとりの里」で、5月に生まれた2羽を放鳥した。午前11時にケージの天井ネットを開放。1羽が午後3時53分、もう1羽が同4時44分に飛び立った。
 兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)から有精卵を移送し、市が飼育している「コウくん」「コウちゃん」のペアに托卵。5月7日に雌雄1羽ずつが誕生した。愛称募集に全国から375件の応募があり、市内の小学生の投票で雌は「リン」、雄は「ミズキ」と決まった。
 この日は最初にリンがケージを飛び出し、約50分後にミズキが続いた。野田市生まれで施設周辺に滞在中の雄「ヤマト」と3羽そろって空を舞い、市民らを喜ばせた。2羽には個体識別用の足環とGPSが装着され、行動を追跡する。
 同市は「自然と共生する地域づくり」を掲げ、自然再生のシンボルとして2012年からコウノトリの飼育を始めた。放鳥は15年から。昨年までに計12羽を野に放ち、8羽が元気に暮らしている。
 国内の野生コウノトリは1971年に絶滅。飼育下の繁殖をへて、兵庫県が05年に試験放鳥を始めた。野外での繁殖が順調に進み、先月末現在で257羽が空を舞うまでになった。
 野田市の取り組みも一翼を担っている。16年に放鳥した雄「ひかる」は、栃木県小山市の渡良瀬遊水地に定着。徳島県鳴門市生まれの雌「歌」とカップルになり、昨年5月末にひな2羽が生まれた。兵庫県が放鳥を始めてから、東日本で野外繁殖が確認されたのは初めてだった。左脚骨折が原因で「歌」が死に、パートナーを失った「ひかる」と市が19年に放鳥した雌「レイ」との間に今春、ひな2羽が誕生した。

「地元で繁殖」が夢 主任飼育員森本直樹さん

  7度目の放鳥。「こうのとりの里」主任飼育員の森本直樹さん(33)は、胸の内で「元気で暮らせよ」とつぶやき、幼鳥たちを見送った。「いつか帰ってこいよ」と願いながら。
 東京都昭島市生まれ。高校2年生だったと記憶している。学校からの帰り、後ろ脚に大けがを負ったイタチを発見。保護しようと近づいた瞬間、車にひかれてしまった。「手当てをすれば助かっていたかもしれない」。動物看護師を志すきっかけとなった。
 東京都武蔵野市にある日本獣医生命科学大学で4年間学んだ。卒業後は埼玉県内の動物病院、岐阜大学や京都市動物園のスタッフとしてキャリアを積んだ。
 こうのとりの里で働くことが決まったあと、兵庫県立コウノトリの郷公園を訪れた。実物を見るのは初めてだった。「きれいな鳥だなあ」と思った。
 森本さんの1日はケージ内の清掃から始まる。給餌は朝と夕の2回。解凍したアジとワカサギ、生きたドジョウを1日に約500㌘ずつ与える。健康状態を何度も確認する。見学者の対応も大切な仕事だ。
 放鳥したコウノトリが近くに飛来すると、勤務時間外や休みの日に会いに出かける。「地元の人たちに愛され、元気で暮らしている姿を見るのが、一番うれしい」という。「野田市生まれのコウノトリが里帰りして、地元で繁殖してくれたら最高ですね」
 4年前に放鳥した雄「ヤマト」が、昨年2月から野田に滞在している。このまま定着する可能性があることから、市は新たな人工巣塔の設置を計画。「ヤマトの恋人探し」と銘打ち、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングで資金を募ったところ、予定額を上回る寄付があった。
 50年前に1度は絶滅したコウノトリが、日本の空を舞い始めた。見かけたら「十分に距離をとって静かに見守ってください」。森本さんからのお願いだ。

SDGs わが街の一歩 持続可能な開発目標7柏・kamonで企画展開催中
親子でSDGsを考えよう

 子ども達の夏休みも終盤。宿題はもう終わりましたか? kamonかしわインフォメーションセンター(柏駅南口ファミリかしわ3階)では自由研究に役立つSDGsの企画展を開催中。子ども達が楽しみながら自由研究に取り組めるようにパネルやクイズ、フローチャートなど内容盛り沢山。SDGsをより深く理解するための参考図書も用意され、館内で自由に閲覧できる。自分に合ったテーマを見つけ、kamonオリジナルのワークシートを埋めていけば、あらら、あっという間に自由研究の完成も。
 貧困の撲滅や気候変動対策など、持続可能な開発目標を地球規模の課題17分野169のターゲットから、自分は何ができるのかを考えたり、親子で話し合ったり、SDGsについての理解を深めていこう。8月26日(木)(9時~19時)まで。

快挙競技ダンス2部門優勝
我孫子の八谷和樹さん

八谷和樹選手(右)と星野順一郎市長

 我孫子市にあるハチヤダンスアカデミーの八谷和樹さん(23)が、6月に開催された競技ダンス日本一を競う第42回2021日本インターナショナルダンス選手権大会に皆川円さんとのペアで出場し、見事、アマチュア2部門で優勝。我孫子市役所に星野順一郎市長を訪ね、快挙を報告した。
 競技はワルツなどで踊るスタンダードと、ルンバなどで踊るラテンアメリカンの2部門があり、時間やコスト面からどちらかに絞る選手が多い中、八谷さんは両部門にエントリー。これまで4つの全国大会を制覇し、最上位ランクのSA級を史上最年少で獲得。今春、大学卒業後プロに転向し、現在は両部門A級の国内唯一のペアだ。
 長年駆使してきた両膝を昨年1月と今年2月の2度にわたり手術。今回、約1年半ぶりの競技会出場で完全復活を遂げた。手術は不安より「良くなりたいという気持ちが強く、期待度の方がはるかに上だった」という。
 今後は「プロ両部門のチャンピオンを取ってSA級になること」と国内前人未到の目標に向かって意欲満満。世界の舞台を見据え、「ダンス界の発展のためには、オールラウンダーであるべき。やらないといけないこと」ときっぱり。

最先端のモノづくり現場から新しい作り方で「明視域メガネ」誕生
専用のアプリ新開発柏のシミズメガネ×ニコン・エシロール

朗読劇(2019年度開催)

 柏の老舗眼鏡店「シミズメガネ」(清水学社長)が、長年培ってきた視力測定などの膨大なデータをもとに、メガネレンズを扱う国内大手のニコン・エシロール(東京都墨田区)に提案し、開発された専用アプリ「アルティメットシミュレーター」が完成した。
 これまで熟練スタッフの知識や経験が必要とされていたメガネ作りの現場で、この専用アプリを活用し利用者がリアルタイムに「これまでの見え方」や「新しいメガネでの見え方」について理解しながら、自分の希望する見え方を正しく反映させたメガネ作りに参加できる究極の新サービスの誕生だ。
 これにより実際にメガネを使用する際の「見たい距離」に合わせて、その人のピントの合う範囲「明視域(めいしいき)」を割り出すことが可能になり、満足度も格段にアップしたという。
 加齢に伴って増加する「見えるけれど疲れる」「一番見たいパソコンの距離が見にくい」といった利用者の声から、快適な見え心地を提供するための「明視域メガネ」はメガネ本来の価値を一層高めるアイテムとして注目だ。このアプリを元に製作されたレンズは6月15日に発売開始。問い合わせは、TEL ︎04(7167)2941 同店まで。

松戸市板垣李光人さん戸定邸に
大河ドラマで徳川昭武役好演

陣羽織の複製を着た板垣李光人さん

 NHK大河ドラマ「青天を衝け」に徳川昭武役で出演中の俳優板垣李光人さん(19)が7月5日、昭武が明治17年に建てて、住まいとした松戸市の国指定重要文化財「戸定邸」を訪れた。
 板垣さんは戸定歴史館名誉館長で同ドラマの時代考証を担当する齊藤洋一さんの案内で、特別展「幕府再興とパリ万博―1867・運命の転換点」を鑑賞し、
 当時に思いをはせながら建物や庭園を見学。その後、昭武がヨーロッパで着用した「緋羅紗地三葉葵紋陣羽織」の複製を着て「長い時間をかけて研究、製作されたものなので重みを感じた」と話した。江戸幕府最後の将軍徳川慶喜の名代として、13歳でフランスへ渡った昭武について「あの年齢で国を背負って海外に行ったことはすごいと思う。そこで大政奉還を知って衝撃を受けながら、それでも前を向いて進もうとするところは人間として魅力的だし、尊敬するところ」。ドラマの撮影前にも勉強のため戸定邸を訪れたという板垣さんは、「昭武として撮影期間を過ごしてから来ると懐かしく、不思議な感じがする」と笑顔を見せた。

流山市パラ代表 岩田悠希選手 出身・流山で健闘誓う
陸上男子1500㍍T20出場

「幸運の神様」ビリケンの像に触れる岩田悠希選手

 流山市出身で、東京パラリンピックに陸上男子1500㍍T20(知的障害)の代表として出場する岩田悠希選手(22)が7月19日、同市役所を訪れ井崎義治市長に抱負を語った。
 岩田選手は同市立八木中学校の卒業生。2年時に陸上を始め、今年4月に1500㍍で3分55秒72をマーク。5000㍍で14分30秒09のアジア記録、1万㍍で29分35秒21の世界記録を持つ。2019年4月から2年間の成績が反映される世界パラ陸連のランキングで6位以内に入り、出場枠を獲得した。
 井崎市長は「最善の力を発揮してがんばってほしい」と激励した。流山市役所にある「幸運の神様」として知られるビリケン像の足に触れ「目標タイム(3分49秒)を目指して、スピードを出す練習をしたい」と健闘を誓った。
 岩田選手が出場する陸上男子1500㍍T20は、9月3日(金)9時30分~12時55分に行われる予定だ。

松戸市激闘制し千葉県代表に
専大松戸 甲子園で躍動

県大会の優勝を報告する専大松戸野球部

 第103回全国高校野球選手権千葉県大会で優勝し、春夏連続の甲子園出場を決めた専修大学松戸高校。甲子園1回戦で春の準優勝校の大分県代表明豊高校と戦い6―0で勝利し、2回戦へ駒を進めた。
 千葉大会決勝では、木更津総合と延長13回まで戦い、タイブレークの末、劇的サヨナラ勝利を収めた。同校体育館での優勝報告会で石井詠己主将は「サポートしていただいた方々のおかげで優勝できました。甲子園でもチーム一丸、全力プレーで頑張ります」と力強く語った。本郷谷健次市長は「市民が喜び、応援しています。甲子園も頑張って」とエールを送った。2回戦は大会9日目(8月21日予定)、長崎商と対戦する。

エンタメ招待席水森かおりコンサート
9月3日(金)松戸・森のホール21で

9月3日(金)松戸・森のホール21で行われる、水森かおりの25周年コンサートに5組10名様をご招待します。明るいトークと共に繰り広げられる列島演歌を存分に楽しんで‼ 13時30分開演。
ご希望の方は、ハガキに①〒番号②住所③氏名④年齢を書いて〒102―0082東京都千代田区一番町6―1ロイアル一番町A―201 ベルワールドミュージック「水森かおり」朝日れすかプレゼント係へ。8月27日(金)必着。複数応募無効。当選者には直接招待券を発送。

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