2022年1月の話題

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野田市コウノトリ野外繁殖に期待

記念行事では木間ケ瀬小の児童らが雲ひとつない空に風船を放ち、野外繁殖の成功を願った(野田市提供)

    国の特別天然記念物コウノトリの野生復帰に取り組む野田市が、木間ケ瀬地区に設置していた人工巣塔が完成した。放鳥したコウノトリの市内定着と野外繁殖につなげるため、江川地区にも年度内の設置を予定している。

野田 木間ケ瀬地区に人工巣塔


 野田市は2012年、自然再生のシンボルとしてコウノトリの飼育を開始。15年から放鳥を始め、今月14日時点で10羽の位置情報を把握している。
 17年に放鳥した雄「ヤマト」や、19年放鳥の雄「カズ」など複数のコウノトリが市内に飛来、滞在している。市は定着に期待し、巣づくりに必要な人工巣塔2基の新設を計画。220万円を目標に寄付を募ったところ、102件約300万円の善意が寄せられた。
 木間ケ瀬地区に設置された人工巣塔は高さ13・4㍍。コンクリート製支柱の頂上部に直径1・8㍍の金属製の巣台がついている。12月11日に記念行事があり、市立木間ケ瀬小学校(石井徳子校長、158人)の児童らが風船を空に放って野外繁殖の成功を願った。環境に配慮し、風船などは土にかえる素材を使用した。
 児童代表の6年、石塚虎琉さんと古賀杏奈さんがお祝いの言葉を述べた。「コウノトリがこの人工巣塔を使ってくれること、かわいいひなが生まれることを楽しみに待ちたい。そして、自然のなかにコウノトリがいる光景が当たり前になることを願っています」
 もう1基は江川地区に年度内に設置予定だ。
 国内の野生コウノトリは1971年に絶滅。人工飼育での繁殖をへて、兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)による野生復帰の取り組みが実を結び、昨年末時点で256羽が空を舞うまでになった。
 野外個体数にカウントされているうち14羽は野田市ゆかりのコウノトリだ。
 16年に放鳥した雄「ひかる」は栃木県の渡良瀬遊水地に定着。徳島県鳴門市生まれの雌「歌」とペアになり、20年5月にひな2羽が誕生した。兵庫県が放鳥を始めてから、東日本で野外繁殖が確認されたのは初めてだった。脚のけががもとで同年10月に「歌」が死に、パートナーを失った「ひかる」と市が19年に放鳥した雌「レイ」の間に昨春、ひな2羽が生まれた。

我孫子市中央学院大が神宮初V報告
「過去を超える」目標達成

優勝報告をした中央学院大野球部=我孫子市

 昨年11月に行われた第52回明治神宮野球大会で中央学院大が初優勝を飾り、野球部員らが12月9日、我孫子市役所を訪れ、星野順一郎市長に日本一を報告した。
 19年ぶりに出場した神宮大会で快進撃の同大は、慶応大学との決勝の舞台へ進出。最大4点差を逆転し、9―8で史上初の栄冠を獲得した。決勝で走者一掃の逆転二塁打を放った中央学院高出身の武田登生主将は「『過去を超える』という目標を達成できた。多くの方のサポートのおかげです」と感謝した。菅原悦郎監督は「2番と1番では見える景色がこんなにも違うのかと感じた。市民の方、OBの方にも喜んでいただけたことがうれしかった」と挨拶。星野市長は「大変誇らしい。野球少年たちにも大学野球の大きな目標を与えてくれた」と同大の快挙をたたえた。

SDGs わが街の一歩 持続可能な開発目標12流山市内48の公共施設で
再生可能エネルギー100%

 流山市では昨春、市内の公共施設48カ所の電力を再生可能エネルギー100%でスタート。複数施設で一括して調達するのは県内の自治体では初の試みだ。年間約3,500トンのCO2排出量削減を見込んでおり、これは杉の木約25万本が吸収するCO2の1年間分に相当するという。
 まず、市役所本庁舎(写真・流山市提供)や図書館、アリーナ、学校、公民館など高圧受電施設で実施してきたこの取り組みをさらに加速。本年6月より低圧受電施設での導入を決め、準備を進めている。これにより、福祉会館や保育所、学童クラブなど75施設が再生可能エネルギー100%で賄われることになる。
 同市は、2020年に策定した「ストップ温暖化! 流山市役所率先実行計画」のもと、2025年度までに2019年度比で14.7%の温室効果ガス排出量の削減を目標に掲げている。

■れすか読者の選んだ2021年重大ニュース
男性153人・女性192人・合計345人

 2021年の一番心に残ったニュースについて読者345人にご回答をいただきました。「コロナの中で開催されたオリンピック。最初は反対でしたが、力をもらえました」(印西市・主婦63歳)など、東京オリンピックについて最も多く寄せられました。
 2位は「コロナのワクチン予約がなかなか取れなくて大変でした」(松戸市・会社員47歳)のように今なお辛いコロナ禍のこと。3位には明るい話題を提供してくれた大谷翔平選手の歴史的な大活躍でした。
 このほか、「今年は最後までコロナに悩まされていました。そんな中で一番うれしかったことはヤクルトの優勝です。がんばれば最下位からでも頂点に上がれることを証明してくれました」(柏市・無職70歳)や、「タリバンに制圧された自国から逃げ出そうとして、離陸する飛行機と並走していたアフガンの人たちの必死の映像」(我孫子市・調理師56歳)、「森友学園を巡る文書改ざん問題で自死された赤木俊夫氏の妻が起こした訴訟で、国が認諾手続きをとり、裁判を終わらせたこと」(我孫子市・福祉職53歳)、「レイソルの最終戦結果と、今シーズンの総括に注目。監督の言う『戦う決意』は分かるが、経営陣の補強の方針と決意を聞きたかった」(柏市・無職69歳)などなど、国内外の様々なニュースへのご意見もありがとうございました。

中学生が一日税務署長
柏市の新村さん、野田市の飯田さん

一日税務署長を務めた新村さん(左)と飯田さん

  中学生を対象に国税庁などが募集した「税についての作文」で、柏税務署長賞を受賞した柏市立西原中学校3年の新村永太さんと、野田市立木間ケ瀬中学校3年の飯田千百合さんが12月24日、柏税務署の一日署長を務めた。
 今回は全国の中学校6482校から45万142編の応募があり、うち柏税務署管内の柏・我孫子・野田からは39校3822編。
 新村さんは「十国十色な税金」と題して世界の珍しい税制についてまとめ、飯田さんは「給食の税金」と題して学校給食と税金の問題について書いた。
 西村英樹署長から委嘱状とたすきを受け取った二人は、決裁業務の体験や署内視察をした後、署長訓示として作文を朗読した。
 署長体験後、二人は「様々な部署を見学して、たくさんの人が税務署で働いていることや色々な仕組みが分かった。大人になったら、しっかり税金を納めたいです」と挨拶した。

世界が尊敬する忍者
武神館宗家 初見良昭の足跡をたどる企画展 3/28(月)まで

初見氏(野田市提供)

  野田市生まれの世界が尊敬する忍者で、「武神館本部道場」を主宰する初見良昭氏は、幼少時から武道を始め、空手や柔道(講道館五段)、銃剣道のほか、古流武術やボクシングなどを経験。戸隠流忍法宗家・高松寿嗣氏に師事し、戸隠流忍法34代目宗家を含む9流派を継承。アメリカを皮切りに世界各国で武道体術を指導し、各国要人から感謝状や表彰状などが多数贈られている。今なお、海外から多くの門下生が指導を受けにやって来る。
 今回は初見氏所蔵の忍者刀、忍具、忍び鎧などを展示。武芸家として歩んだ氏の足跡を辿りながら、現代にも通じる「生き残るための術と知恵」の世界を探ってみよう。入場無料。

会期/3月28日(月)まで。9時~17時(火曜休館)
会場/野田市郷土博物館(野田市野田370―8)※混雑時には入場制限あり。
 詳細は、TEL 04(7199)2090 野田市魅力推進課へ。

2/12(土)~18(金)『トランペット』上映 &トーク・ライブ
キネマ旬報シアターで6日間

 流山市出身でトランペット奏者の曽根麻央さん主演、音楽のショートフイルム「トランペット」が国際短編映画祭で観客賞を受賞。弊紙主催の授賞記念上映会が12月18日に行われ、大好評。抽選に外れた方も多く、キネマ旬報シアターで追加の上映会が決定した。曽根さんの2枚目のアルバム「ブライトネス・オブ・ザ・ライヴス」の発売記念も兼ねている。

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