2022年3月の話題

過去の話題一覧

流山市樹齢400年のイチョウの大木が生まれ変わる
3·11鎮魂の立木十一面観音

高さ約5㍍の立木十一面観音。台座の幹回りが約4・5㍍ある

 東日本大震災の犠牲者を慰霊するため、流山市の円東寺で制作されていた観音像が完成した。根がついたままのイチョウの大木を彫った高さ約5㍍の「立木十一面観音」。観音像の開眼とお堂の落慶法要が3月6日、同寺であった。

 流山 円東寺で開眼落慶法要
   制作者は市内に住む元中学校長で仏像彫刻師の畠山誠之さん(78)。40代から趣味で仏像彫刻を始め、定年退職を機にプロに師事して本格的に修業した。円東寺の写経会に参加したのが縁で、仏像の彫刻教室を同寺で開いてきた。
 境内には樹齢約400年、高さ約30㍍のイチョウがそびえていた。つくばエクスプレス沿線の開発に伴う道路敷設で伐採予定だったが、計画縮小で幹と根の一部は残せることになった。増田俊康住職(51)は「あと1㍍道路側だったらアウトだった」と話す。
 2011年3月11日、東日本大震災が発生。畠山さんは「亡くなった人たちの供養になれば」と願い、増田住職に「立木仏を彫らせてほしい」と申し出た。
 畠山さんは岩手県一関市出身。震災から約1カ月後、故郷に隣接する宮城県気仙沼市の海岸を訪れた。小さいころに海水浴を楽しんだ思い出の場所が津波の被害で、がれきの山と化していた。「松の木が根こそぎ倒れてころがり、痛々しかった」。惨状を目の当たりにした畠山さんは、2年以上かけて高さ2㍍の十一面観音像を制作。16年に海岸近くの寺に寄贈した。


高さ5㍍ 県内最大級の木造仏

 円東寺の像も「2011年3月11日を忘れないように」(増田住職)と、慈悲の仏である十一面観音に決定。仏像彫刻教室の生徒4人が協力し、13年12月から彫り始めた。3年ほどで粗削りを終えたが、区画整理による墓地の移転工事で約4年間、作業が中断。昨年3月に再開し、8年半かけて完成にこぎつけた。木造仏では県内最大級という。
 天然の塗料である柿渋を塗り重ねて仕上げた立木観音像は、左手に人びとを救済するための水瓶、右手に錫杖を持つ。台座の幹回りは約4・5㍍。根元の一部をくり抜き、観音像の下をくぐって「胎内めぐり」ができるようにした。
 立木観音像を安置するために建立されたお堂の建築材は、畠山さんの幼なじみで一関市で建設業を営む須藤廣志さん(79)が無償で提供した。同市の山から樹齢100年のヒノキを切り出したという。
 寺の近くには、流山市立おおたかの森小中学校や保育園がある。開眼落慶法要で増田住職は「子どもたちの安全と地域を見守る仏になってほしい」とあいさつ。稚児行列を行い、檀家や地域住民と完成を祝った。
 畠山さんは「困難なこともあったが、『愚公山を移す』の精神で作業を続けてきた」と振り返る。「神は完成を急がない。明日はもっと良い仕事をしよう」と思いながら。

SDGs わが街の一歩 持続可能な開発目標14 梨の剪定枝を堆肥に活用
鎌ケ谷の特産品を循環型へ

 鎌ケ谷市は梨農家などと連携し、果樹剪定枝等リサイクル事業推進協議会を立ち上げ、循環型リサイクル事業を行っている。同市の特産品である梨・ぶどうの剪定枝回収は2020年度で約264.3トン。
 これまで梨農家自ら畑などで焼却していたが都市化が進み、近隣住民から煙や臭いの苦情がでるようになって処分に困っていた。
 現在は市内に設けられた集積場に各農家が剪定枝、幹、根などを搬入。破砕機によりチップ化したあと、堆肥や畜産業で活用する糞尿吸着材として生まれ変わる。さらに、希望する市民にチップは無料で、堆肥は有料で年に1〜2回配布している(2022年2月はコロナ禍のため中止)。チップは肥料には向かないが、ガーデニングや雑草防止のための敷材として人気だ。募集の際は市の広報・ホームページなどで告知予定。

印西民話の伝承活動「素話ささのは会」
県ライトブルー賞受賞

完成したDVDを板倉正直印西市長(右側)に贈呈した「素話ささのは会」

 印西市で地元の民話や伝承を語り継ぐ活動に2008年から取り組んでいる、「素話ささのは会」(篠原年枝代表)が、青少年の育成支援に取り組む団体や個人に贈られる千葉県のライトブルー賞を受賞した。
 同会は絵本や紙芝居など、小道具を一切使わずに語り手の声で物語を話し表現する素話で市内の小学校や図書館、高齢者施設などに赴き、民話や昔話、童話などを聞かせてきた。素話を通して子どもたちに郷土への関心を持たせ、想像力を育んできたことが評価につながった。市の成人対象学習講座「印西市民アカデミー」10期生の有志が集まり結成された同会は現在、60代から80代までの女性6人で活動している。
 コロナ禍で活動が制限されているため、印西の街づくり活動を推進するファンドの助成を受け、民話「そうふけっぱらのきつね」を含む、6話の動画が収められたDVD「印西の民話」を制作。100枚を市に寄贈した。
 初めてのDVD制作にあたりメンバーは「素話だけでなく、音楽と映像を入れることでたくさんの人に鑑賞してもらえればうれしい」と喜んだ。篠原代表は「いろんな方のおかげで完成できた」と感謝した。
 素話が収録されたDVD「印西の民話」は、1000円で販売。詳しくは、TEL 0476(42)3619同会事務局へ。

流山新たに市指定有形文化財に
旧割烹新川屋本館

外観(流山市提供)

 流山市は利根運河のほとりにある「旧割烹新川屋本館」(現・仏料理店『ブラッスリーしんかわ』)を、このほど市指定有形文化財に決定した。
 新川屋は1892(明治25)年に旅館料理屋として開業。建物は1933(昭和8)年に建築され、1942(昭和17)年に建物を解体せずにそのまま移動する曳家を行い、現在の場所に移った。
 これまで数度の増改築が行われ、外観は大きく変わったものの、建物内部には利根運河に船が航行していた時代の旅館の佇まいがよく残っていることから、有形文化財に指定された。
 今回の指定で同市の有形文化財の指定は33件になり、利根運河関連の文化財としては初めての指定となる。
 建物の一般公開はしていないが、歴史を感じられる雰囲気の中、ゆったりとフレンチが楽しめるレストランとして人気を集めている(5月末までの営業。6月に移転予定)。

わくわくストレッチクラブ
指導スタッフ養成講習会

 松戸市内の高齢者運動教室で、いつでもどこでも、誰でも出来るやさしいストレッチ体操の指導やサポートをする有償ボランティア養成のための講習会を開催。健康管理に関心がある方で毎週参加できる方。

日時/4月12日~7月5日毎週火曜日(祝日休) 10時~12時30分
場所/松戸市民会館(松戸駅東口徒歩5分)ほか
料金/千円(テキスト代)
定員/約20人(応募多数の場合は抽選)
 申し込みは3月31日までに、〒住所、氏名、年齢、電話番号を明記しTEL ・ 047(369)5737または saburo_matsuyama@jcom.zaq.ne.jp 松山さんへ。

ウクライナ人道危機救援金
我孫子で支援受付開始

 ウクライナ各地で激化している戦闘により、多くの市民が緊張と不安の中で過ごしている。
 日本赤十字社はウクライナでの救援活動を支援するため、海外救援金を募集中。 我孫子市では市内に募金箱を設置し、この活動への協力を呼びかけている。
 設置場所は、同市役所本庁舎1階ロビー、各行政サービスセンター、各近隣センター、アビスタ、湖北地区公民館(コホミン)、あびこ市民プラザの22カ所。設置期間は5月26日㈭まで。

ゆうちょ銀行の場合
00110‐2‐5606 日本赤十字社
「ウクライナ人道危機」と記入

贈る本めがねちゃん物語完成
シミズメガネから読者10名様へ

めがね童話A5版46ページ

 柏の老舗メガネ店「シミズメガネ」(清水学社長)が生活に寄り添うメガネのある暮らしをと、めがねちゃん家族の日常を綴った心温まる短編集「めがね童話」を発行。印西市在住で童話サークル「なんじゃもんじゃ」で創作活動を続ける神田由美さんの20作品に可愛らしいイラスト満載の小冊子だ。お父さん、お母さん、妹、おじいちゃん、おばあちゃんと暮らすめがねちゃんの日常がユーモラスに生き生きと描かれている。
 「めがね童話」は、同店のYouTubeチャンネル用に書き下ろしたもの。2018年にスタートし、これまでに約100作品が登場。今回、その中から20作を選び、今野直美さんによるイラスト付き、オールカラーでA5版の短編集として完成した。非売品。お問い合わせは、04(7163)5833 同店へ。
 YouTubeチャンネル「めがね童話」も見てね。

★『めがね童話』を読者10名様にプレゼント
【応募方法】 ご希望の方はハガキに住所、氏名、年齢、職業、電話番号、今月の紙面についてのご意見・ご感想を書いて、〒277-8691柏郵便局内私書箱46号朝日れすか「めがね童話」係へ。3月25日(金)必着。抽選の上、当選者へ直接発送。
WEBでのプレゼント応募はこちら

近郊桜だより

第19回市民観桜会
 我孫子ゴルフ倶楽部のフェアウェイを散策(写真)。我孫子の景観を育てる会主催。
日時/3月28日(月)10時~16時。入場は15時までに五本松公園向かい側特設入口より。参加費100円(小学生以下無料)。運動靴、ウォーキングシューズの着用。喫煙、飲食(清涼飲料水は可)、レジャーシート、ペット、ゴルフなどの球技は禁止。
 詳細は、TEL 090(6034)9149 同会へ。

あびこ桜まつり~竹宵
  手賀沼遊歩道の桜並木のライトアップにあわせて、手賀沼親水広場を竹灯籠300基が幻想的に彩ります。点灯日時は4月3日(日)18時~22時まで。入場無料。3月26日(土)16時~18時は、中央学院高校書道部のパフォーマンス、つくし野麒麟太鼓、かっぽれなどのイベントも。
場所/手賀沼親水広場・水の館(我孫子市高野山193)
 詳細は、TEL 090(6503)2084米澤さんへ。

利根運河桜めぐり
 東武野田線運河駅ギャラリーで3月21日(祝)~4月17日(日)9時~17時までビリケンさんと利根運河の桜展を開催。配布中の桜MAPを手に、利根運河の桜めぐりが楽しめる。3月26日(土)9時~12時は運河水辺公園で「うんがいい! 朝市」も開催。新鮮野菜、食品、雑貨など(雨天中止)。
 詳細は、TEL 04(7153)8555 利根運河交流館へ。

松戸・常盤平さくら通り
 日本の道100選に指定。ソメイヨシノやオオシマザクラが連なり約3キロの桜のトンネルが楽しめる。
※松戸市内のさくらまつりは感染拡大のため中止です。

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